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【レビュー】ベヨネッタになれなかったゲーム【Heavenly Sword】

前書き

 こういうレビュー記事なんて書くんだお前って思われるかもしれませんが、実はこういうの書く人なんです。人じゃねえやネコ科動物だったわ(ゆるゆる設定)。



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目次



概要

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 Heavenly SwordはNinja Theoryが開発したPS3用のアクションアドベンチャーゲームです。主人公であるナリコ、及びその仲間のカイを操作し、侵略者であるボハンを打ち倒す事がこのゲームの主な目的になっています。

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(上がナリコ、下がカイ)


 ナリコの持つ剣の名前が、タイトルにあるようにヘブンリーソードで、普通の人間であれば命を失う神秘の剣です。でもナリコが持ってもなんか変な刻印が出てまぁまぁ苦しみます。名前にあるように天界から授かったものらしいので、多分剣に見合った肉体に変えてるとか死に誘うタイプの剣なんだと思います(そんな感じの描写があったので)。ボハンはこの剣を狙って、ナリコの父親が治める部族に侵略行為をしているみたいです。

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(王道ながらもかっこいいデザイン)


 ゲームとしては非常に王道なシステムをしております。ナリコとカイで操作が異なりますが、まず先にナリコの説明に移りましょう。

 ナリコは主にヘブンリーソードを用いての操作になります。△と□で攻撃、組み合わせて特殊コンボに変化、回避も1ボタンで行え、落ちているアイテムは投げて攻撃することが可能。ステージによっては大砲とかも拾えます。また、固有のゲージをためる事で、蒼天技(所謂必殺技。〇ボタン)を使用する事ができます。即死かつ範囲攻撃なので非常にありがたいです。空中コンボも限定的にできるので安全に敵を処理することも容易といえば容易。

 特筆すべき操作としては、R1L1を押し込むことで武器の形が変化することです。所謂武器チェンなのですが、リアルタイムかつ直感的に変化するのでとてもやりやすいです。その為ヘブンリーソードには「双剣」「鎖剣(L1)」「大剣(R1)」の3形態があり、それぞれ武器の特性も異なります。簡単に言うと「マルチタイプ」「スカイタイプ」「パワータイプ」みたいな感じです(大雑把)。

 また珍しいシステムとして、攻撃していない状態は常にガードの状態になります。これは敵味方同様にそうで、ちょっと他に類を見ないタイプだと思います。従って敵の攻撃を避けた隙に畳みかけたり、相手の攻撃に対してカウンター(所謂パリィ)やガード崩し攻撃をしかけて割ったり、といった風に立ち回る事で戦いを優位に進める事ができます(ただしこれについては後に詳しく解説)。


 カイの操作はナリコとは全く異なり、TPSゲームになります。カイは弓を用いて攻撃をしますが、この弓はプレイヤー側で追尾させる事が可能です。というか追尾させないとまともに当たりません。基本的に当たれば即死なのですが、カイ自体も体力が低めなので、逃げて隙を見て打つ、といった操作が必要になります。

 ステージ毎に操作キャラが変わる場合がありますが、概ねナリコの方が操作する機会が多いのでカイの操作が苦手でもそんなにしんどくはないと思います。


良いところ

 操作が非常にわかりやすい。

 ナリコの操作についてはDevil May Cryまたはベヨネッタあたりをプレイした方々には非常に受け入れやすいものとなっています。ジャンプが常にできるゲームではないのでそれが少し難点ですが、あんまり気にならない点だとは思います。

 また難易度はまあまあ高めでハードゲーマーでも少し手こずる感じの敵配置・調整となっています。特に敵の女忍者は早い上に群れて出てくるのでやってて結構歯ごたえがあります。ゲームオーバーになった場合も、少し前からすぐにリスタートされるのでやりやすいでしょう。

 また中国を意識した世界観の中で、Ninja Theory特有のビビットな色彩が入れ混じるグラフィックはとても見ごたえのあるものだと思います(特に終盤)。

 キャラクターの性格も個人的には好みです。ナリコの若干幸薄そうな感じから放たれる猛々しい強さや、カイのナチュラサイコキラーな感じがめっちゃ好きです。

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(イラストのカイかわいい、かわいくない?)


 敵方はまあ……よくいるヴィランだよねみたいな感じだったのですが、ボハンの見ただけで強そう感のあるデザインは好きです。

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 あとカラス!カラスがすき(ネタバレになるので具体的に言えない)。 f:id:baiohazado:20210708181539j:plain:w300


悪いところ

 動きがカクカクでやってられないところ。勿論当時のアクションゲームを考えれば当たり前のfpsなのかもしれませんが、正直今更やるとゲームの操作性が云々以上に気になる。また一部コンボのつながりが不明瞭なところもあり、その辺も違和感があります。

 また「鎖剣」が非常に弱いのが残念なところです。主にこれの使用目的が「カウンター」「ガード崩し」「遠距離武器を弾く」ぐらいの利点しかありません。直接殴ってもあんまり効いてる感じがないので結局大剣で切ります。パワーis正義。

 またこのゲーム、QTEがあります。ただこれはカプコンのクソQTEとは違い、内部的に体力、もしくは失敗容認回数があるのか、何度か失敗しない限りはゲームオーバーにはなりません。でも唐突に出てくるのでぼーっとしてると死にます。

 特に気になったのは「自動防御」と「カウンター」についてです。カウンターは自動防御中に攻撃を放つとカウンターになるのですが、敵の攻撃属性に合わせた形態で迎え撃たないとガードされません(攻撃属性はオーラで表現され、青→鎖剣、オレンジ→大剣に対応。無色は双剣で、赤色はガード不可)。その為、敵が複数体いる場合に同時に別の攻撃属性で攻撃されるとあえなく吹っ飛びます。そしてそれが割と頻繁にあります。なんなら赤攻撃も後半になると頻繁に出現するので尚当たります。回避が右スティックに設定されている事もあり、個人的には非常にやりづらいと思いました。

 ストーリーに関しては、一部突発的に出てきた設定や、ぶん投げっぱなしの設定等が見受けられ、あまり出来がいいとは思えませんでした。ただこれに関しては、続編が出るという前提で作られていたらしいので仕方がない事かとは思います。

 あと個人的には砲台のステージがやりづらかったです。ジャイロセンサーを検出して動いてくれるらしいのですが、往年のPS3コントローラーはすでにジャイロセンサーに不具合があるのか全く砲弾が誘導されませんでした。仕方ないのでスティックで動かしました。しんどかったです。


総評

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 良くはないけど悪くもない平凡な出来のアクションゲーム。

 話はまあまあ面白いし、キャラクターも個性があってとても好み。アクションも結構癖があるが面白くないという程でもない。駆け引きの戦闘が好きな人にはとてもおすすめのゲームだと思います。

 1度クリアすると更に上の難易度が出るみたいですが正直僕は操作性があんまり好きじゃなかったのでできませんでした……。もう砲台やりたくない……。


備考

 本作の「リアルタイム武器チェンジシステム」と「カウンター(パリィ)」という要素はどちらもDmC:Devil May Cryに受け継がれている要素になります。恐らくカプコンはこのシステムに目を付けてNinja Theoryに外注をしたのかな、と思います。

 個人的にはこの世界がそのままDmCに繋がってる……みたいな感じでもいいぐらいにはストーリーに天使或いは悪魔が関連してそうだなあみたいに感じました。

 どうでもいいですが、ナリコのイメージカラーは髪の毛にもある様に赤です。カイは青。ナリコは邪悪を許さない少し皮肉屋な一面もある熱血系のヒーロー、カイはナリコ一筋のナチュラサイコパス……。ん?どっかで見たような気が(((

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 やっぱ(そういう関係)好きなんすねぇ(邪推)

 そんな感じで今回はおしまいです。  それではノシ